在宅ワークのメリット・デメリットや注意点を解説
在宅ワークとは
在宅ワークの本来の意味は、企業と雇用関係を持たずに、個人事業主として通信機器を使い自宅で仕事をする働き方を指します。
ただし、雇用・非雇用問わず、就業場所が自宅に限らないで好きな場所で自由に働く場合も在宅ワークと呼ぶことがあります。
以下の記事では在宅ワークについて詳しく記載されているので、興味のある方はご覧ください。
在宅ワークが複業としても注目を集める理由
在宅ワークは複業としても人気の働き方です。
在宅ワークが人気を博す背景には、以下3つの理由が考えられます。
・都合のいい時間だけ働けるから本業に支障をきたすことなく働ける
・配偶者の転勤時にも、勤務地を気にせず働ける
・自宅で作業ができるから通勤の必要がなく、すぐに仕事を始められる
在宅ワークのメリット・デメリット
在宅ワークが人気の理由には得られるメリットが多いということもありますが、その反面でデメリットもあります。メリット・デメリット両方を理解した上で在宅ワークを始めるかどうかを考えてみるのも良いでしょう。
在宅ワークのメリット
・出勤しなくていい(通勤時間の節約)
・空いた時間に、自分のペースで働ける
・働く場所を選ばない
・人間関係の煩わしさに悩まされない
・スキルが評価される
・集中して業務に臨める
・得意な業務を選択でき、専門性を高められる
・達成感がある
在宅ワークのデメリット
・収入が安定しにくい
・老後の資金確保が自己責任
・自己管理ができないと仕事に支障が出る
・人とコミュニケーションをとるのが難しい
・直接仕事を教えてもらう機会がない
・運動不足になる
・働きすぎてしまう
・プレッシャーを感じる
・頼れる人が少ない
・モチベーションの維持が難しい
在宅ワークに向いている人
在宅ワークのメリットやデメリットを踏まえると、以下に該当する人が在宅ワークに向いているといえます。
・育児や介護等のために家にいなければいけない人
・勤務地が遠く、通勤にストレスを感じる人
・パソコンに詳しい、もしくは得意な人
・一人で過ごすのが好きで、孤独に強い人
・決まった時間に働くのが苦手な人
・ブランクがあり仕事を再開したい人
・スキマ時間で稼ぎたい人
・人間関係で悩みたくない人
上記の項目に多く当てはまったという方はぜひ在宅ワークを検討されてみてはいかがでしょうか。
在宅ワークに向いている仕事は?
在宅ワークに向いている人がわかったところで、在宅ワークに向いている仕事はどういうものがあるのでしょうか。ここでは、在宅ワークに向いている仕事をご紹介します。
在宅ワークに向いている仕事の条件としては、「場所を問わずに働ける」「成果が分かりやすい」「リアルでのコミュニケーションを必要としない」の3つに当てはまる業務が適しています。
代表的なものだと、以下の仕事が向いていると言えるでしょう。
・ライター
・エンジニア
・デザイナー
・データ入力
・通信セミナーの講師
・ブログ更新
・アンケートサイト、ポイントサイト
複業での在宅ワーク、報酬の目安は?
在宅ワークの報酬は仕事量や仕事の内容によってかなりばらつきがありますが、複業(業務委託契約)で時給換算1,000円ほどの在宅ワークをしたと仮定して、1ヶ月でどれくらい作業をすればいくら報酬がもらえるのか、以下の3つのケースにおいて計算してみましょう。
(1)平日1時間の場合
平日は毎日1時間だけ作業をした場合、1ヶ月あたりの作業時間は20時間前後になり、報酬は月2万円前後だと考えられます。複業を始めたばかりはこれくらいの金額と作業量を見込むと良いでしょう。
(2)平日2時間・休日3時間の場合
平日は毎日2時間、休日の土日どちらかに3時間だけ作業をする場合、1ヶ月の作業量は55時間ほどになるため、報酬は月5.5万円前後が目安になります。在宅ワークにも慣れてきて、複業としての収入もある程度を見込むなら、このくらいの勤務時間が理想でしょう。
(3)平日2時間・休日5時間の場合
平日は毎日2時間、休日の土日両日ともに5時間作業をする場合、1ヶ月の作業量は90時間ほどになるため、報酬は月9万円前後が目安になります。
この働き方はかなりの収入が見込めますが、実現するとなるとかなりのリスクが伴います。というのも、過重労働で体調を崩し、それによって本業に支障をきたす可能性があるからです。そうなっては本末転倒なので、本業の状況やご自身の体調をしっかりと見てから行うようにしましょう。
在宅ワークに関する注意点
在宅ワークに関する注意点を「在宅ワークを始める際」「在宅ワークをする際」の2つの項目に分けてご紹介していきます。
注意点の中には知っているだけで未然に防げるものも多いので、しっかり押さえておきましょう。
在宅ワークを始める際の注意点
以下では在宅ワークを始める際に注意するべきポイントをご紹介します。
■家族の了承を得ずに始めない
在宅ワークである以上、勤務場所は基本的には自宅になります。集中して作業をするためには、同じ家で生活する家族やパートナーから、在宅で仕事をすることに対する理解を得る必要があります。
まずは在宅ワークを始める旨をパートナーや家族に事前に伝えておきましょう。
また、在宅での仕事に家族共有のパソコンを使うと、家族が知らずに共有パソコンを使用してウイルス感染し、情報漏えいをしたり壊したりするケースもあります。そうならないためにも事前に伝えておくことは重要です。
家族の了承を得ないまま在宅ワークをはじめてトラブルになることもあるので、しっかり意思を伝えるようにしましょう。
■報酬が不自然に高い案件には注意
仕事内容に対して報酬が不自然に高い金額で設定されている案件は、注意が必要です。
一般的に、専門性が高くスキルが求められる仕事の場合は、報酬相場よりも高い金額が設定されています。
この場合だと問題はありませんが、「初心者OK」「誰でもできる仕事」などと書かれており、仕事内容も比較的に安易なものであるにも関わらず、報酬が不自然に高い案件は事前に研修費用や教材費用を請求されたり、仕事をしたのに報酬が支払われなかったりすることがあります。
このような悪徳在宅ワーク業者の被害に遭わないためにも、簡単そうな仕事内容で報酬が不自然に高い案件は引き受けないことをおすすめします。
■信用できる企業かどうか見極めてから始める
不自然に報酬が高かったり安かったりする場合は、悪徳業者であるケースが多いのでクライアント元がきちんとした企業かどうか確認する必要があります。
インターネットが普及し始めた当初はインチキ内職といい、「ラクして稼げる」のような謳い文句で高額商材を買わせる詐欺まがいの事例も多くあり、厚生労働省も「インチキ内職に気をつけて!」と、注意を促していました。
具体的な詐欺のパターンとしては、上述したように、事前に研修費用や教材費用を請求されたり、仕事をしたのに報酬が支払われなかったりするケースもあれば、応募フォームに登録する際に登録料が課せられたり、依頼元の企業が音信不通になったりと様々です。
こうした事態を未然に防ぐためにも、契約条件や給与の支払いに関する情報を確認し、契約書を取り交わしておくことが重要です。
また、「紹介料」「仲介料金」「口座登録料」のような単語がでてきたり、連絡が途絶えがちであったりするようなら、存在する企業かどうかも含めて確認しましょう。
在宅ワークを行う際の注意点
続いて、在宅ワークを行っていく中で注意しなければならないポイントについてご紹介します。
■家から出ないため不健康になりやすい
会社勤務のときは、通勤の中で自然と身体を動かせていましたが、在宅ワークでは外出をする機会が減るのでほとんど身体を動かしません。結果、普段と同じ量のご飯を食べているとあっという間に食べすぎになってしまいます。
そこで、意識しなければならないのが意図的に外出・運動の機会をつくるということです。リフレッシュのために散歩するだけでも十分効果があります。身体を動かすのが好きだという方はジムに行ったりスポーツをしたりして汗を流す機会を設けてみてはいかがでしょうか。
仕事に没頭するのも大切ですが、在宅ワークでは身体が資本になるので、健康管理には一層の注意を払うようにしましょう。
■スケジュール管理を徹底し、納期を厳守する
依頼を受けた仕事の納期は必ず守らなければなりません。
在宅ワーク初心者であっても、仕事を引き受けた以上は最後まで責任を持って臨む必要があります。期日を守れなければ依頼主に迷惑をかけるだけでなく、相手方からの信頼も失いかねません。
在宅ワークでは納期を確実に守り、信頼を勝ち得ていくことが次の仕事の受注に繋がるので、自身のスケジュールやキャパシティを考慮しながら、余裕を持って仕事に取り組みましょう。
万が一、納期に間に合わない可能性が出てきた場合は、早めに依頼主に相談することをおすすめします。
■無謀な作業量で受注しない
在宅ワークを始めたばかりの頃は、気合が入ってついつい処理しきれない作業量を受注して忙殺されるという人もいます。
まだ仕事に慣れていない段階では、無理のない範囲で作業を請け負うようにしましょう。
処理しきれない作業量を抱えてしまうと、焦りから作業ミスが増えてアウトプットの質が下がってしまったり、修正の手間で余計に時間がかかってしまい労力に対して報酬が見合わなくなったりする可能性があります。
そうならないように、ある程度仕事に慣れてきてから、自身の能力の範囲内で高難易度の案件に挑戦したり、作業量を増やしたりすると良いでしょう。
まとめ
在宅ワークに関する注意点を「在宅ワークを始める際」「在宅ワークをする際」の2つの項目に分けてご紹介してきました。
在宅ワークの注意点は、知っている、あるいは意識するだけで防げるものが多く、複雑な対策が必要なものはほとんどありません。
ここでご紹介した注意点と対策が、在宅ワークを始めようと考えている人にとって、1つでも多く役に立てば幸いです。